月曜の朝、長男と「一緒に玄関を出よう」と約束していた。
僕はランニングへ、長男は学校へ向かう。
正直、昨日の疲れが体にも心にも残っていて、今日は自分も休みたい気分だった。だけど、このままだと本当にサボってしまいそうで、「一緒に出よう」と決めたこのタイミングを逃すわけにはいかなかった。
長男は、土日の休み明けに学校を休むことが多い。今日は無事に玄関を出られて、それだけで十分な一歩だった。
小学校のころと変わらないところ
今日はお弁当を持っていく日だった。
以前、小学校時代の話をしてくれたことがある。「いつ食べていいか分からなかった」と誰にも聞けず、お弁当に手をつけずにそのまま持ち帰ってきたことがあったらしい。
今日もまた、学校では食べられなかったようで、帰ってきてから家で食べていた。そういうところは、変わらないなと思う。
初めての英語テストと、バツの悪さ
帰宅後、初めて受けた英語のテストの話になった。
点数は6点。「マジかー」と僕が言ったら、長男はバツが悪そうな顔をした。僕も、ちょっと気まずくなってしまった。
書き取りのテストで、スペルが思い出せなかったそうだ。毎日iPadで英語のアプリをやっていて、塾でも学んでいる。努力はしているけど、結果に結びつかないときもある。
動画からゲームへ、そしてオンラインへの抵抗
最近、アマプラとネトフリをやめたことで、長男はiPadで「トップウォー」というゲームをするようになった。
自分で考えて操作するタイプのゲームなので、受け身で動画を見るよりよっぽど良い。だから、僕はゲームに取り組むこと自体には賛成している。
でもプレイ中、「これってオンラインでつながってるの?」と聞いてきた。
僕は詳しくなかったので「たぶんそうじゃない?」と答えると、長男の表情にふと抵抗感が浮かんだ。
知らない誰かとつながることに、まだどこかで怖さを感じているのかもしれない。慎重で、繊細で、でもそれが彼らしさなんだと思った。
通学路で見た、行けなかった子たち
僕の家は通学路沿いにある。
朝8時ごろになると、遅めに登校する中学生がぽつぽつと歩いている。その表情は重たく、足取りも鈍い。
途中まで来たのに、学校目前で引き返す子の姿も見かける。
「うちの子だけじゃないんだ」と思った。
みんな、それぞれに葛藤を抱えていて、それでも前に進もうとしている。
その姿に、僕も勇気をもらった。心の中で「がんばれ」とそっとつぶやいた。
おわりに
学校に行くという当たり前に見える一歩が、実はとても大きなチャレンジだったりする。
今日、玄関を一緒に出られたことも、6点という悔しさも、オンラインへの戸惑いも、すべてが「前に進んでいる証」だと思う。
明日もまた、長男が少しでも前に進めますように。
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